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もん

門

夏目 漱石

宗助在秋日午后躺着发呆,和妻子有一搭没一搭聊天,平淡的日子下好像藏着说不出口的秘密。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 139,830 字 · 278 页

青空文庫

「また靴の中が濡れる。どうしても二足持っていないと困る」と云って、底に小さい穴のあるのを仕方なしに穿いて、洋袴の裾を一寸ばかりまくり上げた。

午過に帰って来て見ると、御米は金盥の中に雑巾を浸けて、六畳の鏡台の傍に置いていた。その上の所だけ天井の色が変って、時々雫が落ちて来た。

「靴ばかりじゃない。家の中まで濡れるんだね」と云って宗助は苦笑した。御米はその晩夫のために置炬燵へ火を入れて、スコッチの靴下と縞羅紗の洋袴を乾かした。

明る日もまた同じように雨が降った。夫婦もまた同じように同じ事を繰り返した。その明る日もまだ晴れなかった。三日目の朝になって、宗助は眉を縮めて舌打をした。

「いつまで降る気なんだ。靴がじめじめして我慢にも穿けやしない」

「六畳だって困るわ、ああ漏っちゃ」

夫婦は相談して、雨が晴れしだい、家根を繕って貰うように家主へ掛け合う事にした。けれども靴の方は何ともしようがなかった。宗助はきしんで這入らないのを無理に穿いて出て行った。

幸にその日は十一時頃からからりと晴れて、垣に雀の鳴く小春日和になった。宗助が帰った時、御米は例より冴え冴えしい顔色をして、