轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
「毎日新聞」1955(昭和30)年3月25日~8月15日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,106 字 · 283 页
風そよぐ
わしゃあもう、つくづくほうき屋がいやんなりましたよ。きょうは二本やっとですからね。」
「そうですかね、やっぱり、ほうきだけじゃあ、無理でしょうな。わたしもほうきはあの通りもっていますがね、ほうきのはけるのはいいとこ五日か十日に一本、まあ暮れにでもなりゃあ別ですがね。――どうです。一つわしの商売やる気はありませんかね。」
もっけの幸いである。兵六さんは思わずからだをのり出し、
「本気ですかね。」
「本気ですとも。まあ初めはいやな商売ですがね。そこをのり越すとこんな面白い商売はないですな。やる気ならわしんとこへきてみてくださいよ。三河島ですがね。わたしのほかに五人ほどいる売り子の成績をお目にかけますよ。一割貯金の通帳ですがね。一日に三千から五千の売上げで二割五分の利益でさあ。やれ就職難だ、デフレだとやかましい世間ですがね、ここまで身をおとせば生活難くそくらえでさあね。はっはっは――」
立って川もに向った男の放尿にさえも気力を感じて、兵六さんの目はかがやいた。
風そよぐ
かんたんにすめばその日のうちにでも帰れることをいつか経験のあるお隣りの奥さんから聞いて知っていたので、浜子が出かける前に、音枝はささやいた。