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ゆきのとう

雪の塔

海若 藍平

「九州日報」1923(大正12)年2月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,032 字 · 10 页

青空文庫

皆は又も手を拍って賛成しました。

お釈迦様とイエス様のお話が済むと、七福神が揃って飛び出して「七福踊り」というのを踊りました。これをはじめにして乙姫の「竜宮の舞い」、達磨大師の「コロコロ踊り」、花咲爺の「花咲踊り」、舌切雀の「雀踊り」、桃太郎の「剣舞」、金太郎の「力持ち」、獣のダンス、鳥のダンスなぞが次から次へ数限りなく、いつまで見ても面白う御座いました。

その一番おしまいには「へのへのもへし」「山水天狗」「つるまむし」の三人が手を引き合って飛び出して、へのへの踊りというのをやりました。そのうたはこうでした。

「へのへのもへしにつるまむし

山水天狗の三人は

生まれ故郷は知らねども

かしこやここの白壁や

扉や窓に現われて

誰が描いたと睨まれる

描き散らかしたわるものは

私はちゃんと知っている

けれども云ったら大変だ

だから私はだまってる

描いた坊ちゃん嬢ちゃんは

蔭の方からクスクスクス

赤い舌をペロペロペロ

父さん母さん憤り出し

急いで消して終うけど

またそのうちに私等は

他の処にあらわれる

いくつもいくつもあらわれる

だれも消さないその時は

雨にたたかれ洗われて