轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
せつま
雪魔
海野 十三
「東北少国民」河北新報社、1946(昭和21)年3月~9月号
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 13,355 字 · 27 页
気味が悪いねえ」
「ああ分った」
「分ったって。どういうわけなの」
「そのわけは……困ったねえ」と彦太は困った顔をしながら「でも五助ちゃん、悲観しちゃだめだよ。つまりあの雪穴の中に血が流れていたんじゃないか。その血が君の手についたのかもしれない」
「あっ、そうか」五助は、そういって、さっと顔色をかえた。「すると一造兄さんが穴の中で……」
「さあ、それはまだほんとうかどうか分らないんだ。雪穴を掘りだした上でないと、確かにそうだといえないよ。だから気を落すのはまだ早いよ」
彦太は五助を一生けんめい、なぐさめたが、心の中では、これはたいへんなことになったぞ、と思った。
「五助ちゃん。山を下りよう。そしてこのことを皆に知らせようや」
「そうだ。村の人にそういって、雪崩の下から雪穴を早く掘りだして見なければ……」
五助と彦太とは、雪の中に幾度もころびながら、大急ぎで山を下りた。
すこし早すぎる雪崩のこと、一造の行方不明のこと、五助の手首についていた血のこと――二人が知らせた変事は、すぐ村中にひろがった。すぐさま救援隊がつくられ、一同は青髪山の現場へかけつけ、そこで雪掘りが始まった。