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うんなんしゅびへい
雲南守備兵
木村 荘十
「新青年」1941(昭和16)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 37,859 字 · 76 页
希望の丘
彼は不安になった。そして、あの老人の所へと郊外の丘に見当をつけて走り出したが、その行手に一つ、官銜燈らしい灯を中にして一団の人影が向って来るのを見ると、軽機を溝へ放り込み、側の煉瓦塀に飛びついてそれを跳び越えた。
希望の丘
翌日の昼近く――洪将軍達が何者かに襲撃され、重傷を負ったという噂が拡まって、箇旧の鉱山主達が色を失った頃である。
郊外の丘にある薄汚い土民小屋の近くで、老人と若い男が懸命に錫の鉱石を選っていた。
そこは丘の斜面に溝を掘った台地で、溝を流れる水があっちこっちに赤い泥水を溜め、その傍に赤い色の土が積んであった。
老人と若い男は、平ったい盆の上に赤土をとっては、水溜りで泥を洗っているのだ。
老人は、なれた手付で、盆の外へ水と一緒に土をふるい出し、重い鉱石を選りどりながら云った。
「わしは、そういうことをするなら、春生を預るのではなかった。あんたは大物をやって来たと云ったが、一体箇旧にどんな大物がいるのだね。第一、英国の技師長は微傷もしていない。又あの白人を殺したにしてもだ、失礼だがあんな者達を何人殺したって箇旧はどうにもなりはせん」
「しかし、黙ってやらして置いたのでは、少年達の浮ぶ日はありませんよ」