轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
でんきばと
電気鳩
海野 十三
「幼年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1937(昭和12)年8月~1938(昭和13)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 25,465 字 · 52 页
高一は、ひやりとするつめたい風のおかげで、はじめて気がつきました。そこは、あのにぎやかに、かざりたてた見世物小屋のなかではなく、うすぐらい物おきのようなところでありました。
はっ、とおもっておきあがろうとして気がつきました。両手はうしろにまわされ、胸も腹もふといなわで、ぐるぐるまきにされていました。高一は、はがみをして、なわから手をぬこうとしたがだめです。
いったい、ここは、どこなのでしょうか。
「ミドリちゃんは、どうしたんだろう。やはり、あのわる者につかまっているんだろう。かわいそうに」
高一はミドリのことをおもうと、どうしてこのままじっとしていられましょう。しかし、なわはかたくむすばれて、とけそうもありません。
くやしなみだをぽろぽろこぼしているところへ、そとに足音がきこえ、こっちへ近づいてきます。なに者がやってくるのでしょう。
すると、高いところにあいていた窓に、一つの顔があらわれました。それは少年の顔です。みたこともない顔ですが、大きな口をあいてよだれをながしていました。
ポンちゃんというその少年は、わる者の仲間ですから、とても、高一をたすけてくれません。