轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かぜしちだい
風七題
小川 未明
「子どもの村」1948(昭和23)年7月
N4 · 入门 · 新字新假名 · 2,377 字 · 5 页
一
二
一
子どもは、つくえにむかって、勉強をしていました。秋のうすぐらい日でした。柱時計は、カッタ、コット、カッタ、コットと、たゆまず時をきざんでいましたが、聞きなれているので、かくべつ耳につきません。それより、高まどの、やぶれしょうじが、風のふくたびに、かなしそうな歌をうたうので、子どもは、じっと耳をすますのでした。
風はときには、沖をとおる汽船の笛とも、調子を合わせたし、また、空に上がるたこのうなりとも、調子を合わせました。
子どもは、これを聞いて、よろこんだり、うれしがったり、もの思いにふけったりして、勉強をわすれることがありました。
子どもには、さまざまな、風の歌が、わかるのでした。
二
東京から、兄さんが、帰ってくるというので、子どもは、停車場へ、むかえにでました。
一人、さくにもたれて、汽車のつくのをまっていると、そばに、きれいな女の人が、かばんをさげて立っていました。
そよ風が、その人の、長いたもとをかえし、ほつれ毛をふいて、いいにおいをおくりました。子どもは、やさしいすがたが、したわしくなりました。
そのうち、汽車がつくと、女の人は乗りました。