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しょくりょうめいい
食料名彙
柳田 国男
「民間傳承八卷二號~八號」1942(昭和17)年6月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 30,898 字 · 61 页
スマシ
メダレの用途は土臼を巻く粘土の中に入れ、または除雪用のコイスキに塗って雪の凍み付くを防ぎ、あるいは皮膚の水虫よけに塗ったりしたが、別に食用としては豆腐の製造にこれを利用したそうである。
スマシ 現在は醤油で調えた汁だけがスマシで始めから澄んでいるのだが、以前は濁った汁を澄ましたものが醤油であって、味噌と醤油とは本来は別々のものでなかったのである。あるいはこのスマシを取るために、始めからやや水分の多い味噌を仕込んだこともあるらしいが、普通には味噌を水で薄めてから、布の袋を二度ぐらい透してオスマシの汁を作っている。秋田県北部などではその袋をスマスブクロといい、また味噌漉しという一種の竹籠も、そのために作られたと思われるから、スマシとはいっても十分に澄明なものではなかったはずである。しかしこれだけでは今日の醤油のように、濃淡を自由にすることはできない。それで今一種のタマリという方法があって、味噌桶の中へ細長い竹笊をさし入れておき、仏事の日などにはその筒形の中に溜ったものを汲み出して使ったのである。中部地方などで醤油屋をタマリ屋という語が今でもなお行われているのは、この方式のよほど久しく続いていたことを意味する。