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うまをころしたからす
馬を殺したからす
小川 未明
「おとぎの世界」1919(大正8)年8月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 5,401 字 · 11 页
ひとつ都にいって、大胆にそうなさってはいかがですか。」と、かもめはいいました。
「そうですか、ひとつ考えてみましょう。」と、からすは答えました。
やがて、かもめとからすとは、別れてしまいました。かもめは海の方にゆき、からすは里の方にゆきました。かもめは、いつしか、昔と同じ生活をしましたけれど、からすは里へいっても、あまりおもしろいことはありませんでした。いつか、かもめから聞いたことを思い出して、
「都へいって、はとの仲間入りをすれば、なにもせんで楽に暮らしていける。」と、考えましたので、ついにその気になって、南に向かって旅立つことにいたしました。
からすは、かもめのように空を高く、また速く飛ぶことはできませんでした。それでも幾日かかかって、にぎやかな都に到着いたしました。
「なるほど、にぎやかなきれいなところだ。いつも、お祭り騒ぎをしているところだ。」と、思いました。
からすは、さっそく、社の境内へ飛んでゆきました。するといままで、見慣れない鳥が近くにやってきたので、気の弱いはとは、一時に騒ぎたてました。からすは、これは困ったと思いました。見るとかもめのいったように、黒っぽい色のはともいました。