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がいこつかん
骸骨館
海野 十三
「こども朝日」朝日新聞社、1946(昭和21)年10月1日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,107 字 · 15 页
廃工場の町
廃工場の町
少年たちは、遊び方に困っていたし、また遊ぶ場所もなかった。
家と道のほかは、どこも青々とした家庭菜園であった。道さえも、その両側がかなり幅をとって菜園になっており、その道を子供が歩くときでも、両側からお化けのように葉をたれている玉蜀黍や高粱をかきわけて行かねばならなかった。
そういうところを利用して、少年たちはかくれん坊のあそびを考えついたこともあったけれど、それは親たちからすぐさまとめられてしまった。せっかく作った野菜が少年たちによってあらされては困るからだった。
「つまらないなあ」
「なんかおもしろいことをして遊びたいね」
「ベースボールをしたいんだけれど、グラウンドになるような広いところがどこにもないね。つまらないなあ」
清君、一郎君、良ちゃん、鉄ちゃん、ブウちゃんなどが集まってきて、このおもしろくない世の中をなげいた。
「あ、あるよ、あるよ」
ブウちゃんが、とつぜんでっかい声を出してさけんだ。
「あるって、何がさ?」
「つまりベースボールがやれる広い場所さ」
「へえ、ほんとうかい。どこにある?」
「アサヒ軍需興業の工場の中さ。あの中なら広いぜ」