轻松读懂日语经典作品
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かみのけ
髪の毛
佐々木 邦
「面白倶楽部」大日本雄辯會講談社、1926(大正15)年9月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,242 字 · 13 页
それがナカ/\奇抜で実相を穿っている為め、同僚の夫婦者は時に苦笑を禁じ得ないことがある。
「欧洲戦争の折アメリカから行った志願兵は夫婦者一人に対して独身者九人だったそうだ。それが偶※(二の字点、1-2-22)僕の主張を裏書しているから面白いじゃないか?」
なぞと言い出す。
「それは一体何ういう理窟だね?」
と同僚の一人が訊く。
「夫婦者は戦争ということが能く分っている。毎日家庭で体験して如何に悲惨なものか知り抜いているから、態ヨーロッパまで出掛ける気になれない。然るに独身者は平和に倦きている。一つやって見ようという気にもなるのさ」
「恐れ入った」
「中川君、何うだね?」
「いや、恐れ入った」
と中川君は相手にならない。
「君、バーナムという世界一の興行団を知っているかい?」
と秋月君は又やり出す。
「知らないね」
「アメリカだよ。世界一は何でもアメリカだが、これこそ真実に世界一だ。動物園が素晴らしいもので、猛獣の売買もやる。この間虎を競売に附した時の話が彼地の新聞に出ていたよ」
「それが何か君の主張に関係があるのかい?」
「大ありさ。まあ聞き給え。或人が四千五百弗まで糶上げて落したそうだ。