轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

くろねことみ

黒猫十三

大倉 燁子

「キング 一二巻一号」1936(昭和11)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,366 字 · 29 页

青空文庫

「つづけ!」

と一声厳然と云い放った。その声いろは別人のような鋭さがあったので、本庄は思わず驚愕の眼を瞠った。よく似ている、全く生写しだが、人間は違うようだ、たしかにこれは宮岡警部ではない、偽物に違いないが、それにしても同じ顔の人が二人、――俺の眼がどうかしているんじゃないか、とも思ったが、余り酷似なので異様な無気味さを感じた。が、また咄嗟にこんな事をも考えた。辰馬の急を知って、××会から救助に来たのではあるまいか、警官に変装して、――危いぞ、これだけの人数を相手にしては敵いッこはない、何とかして十三を助けてやらなければならない、と気を揉んでいるうちに、黒い影はひとかたまりになって、裏口からどやどやと奥へなだれ込んだ。

「真暗だ!」と一人が呶鳴った。

「スウィッチも、――電線も、――切断されてる!」

「逃すな!――女を。――」

と喚いた。

それを聞くと本庄はもう気が転動してしまった。前後の考えもなく跳り込んで行こうとした時、中からぱッと飛び出して来た十三の体に打つかった。その拍子にミミーは驚いて彼の腕を引掻いて逃げ出し、彼女の後を追うて往来を真驀地に走った。