轻松读懂日语经典作品
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1927(昭和2)年5月号~1928(昭和3)年4月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 126,617 字 · 250 页
「金持ちの家に生まれれば出来ない子でも大学までいける、貧乏人の子は学校へもいけない、かれらが学士になり博士になるときにもおれはやはり豆腐屋でいるだろう」
こう思うとなさけないような気が胸一ぱいになる。
「学校へいきたいな」
かれの帰り道は県庁の横手の小川の堤である、かれは堤の露草をふみふみぐったりと顔をたれて同じことをくりかえしくりかえし考えるのであった。
ときとしてかれは師範学校の裏手を通る、寄宿舎には灯影が並んでおりおりわかやかな唱歌の声が聞こえる。
「官費でいいから学校へゆきたい」
こうも考える、だがかれはすぐそれをうちけす。かれの目の前に伯父覚平の老顔がありありと見えるのである。
「おれが働かなきゃ、みなが食べていけない」
そこでかれは夕闇に残る西雲の微明に向かってらっぱをふく。らっぱの音は遠くの森にひびき、近くのわらやねに反響してわが胸に悲しい思いをうちかえす。
ある日伯父の覚平は突然かれにこういった。
「千三、おまえ学校へゆきたいだろうな」
「いいえ」とチビ公は答えた。
「おれだっておめえを豆腐屋にしたくないんだ、なあ千三、そのうちになんとかするから辛抱してくれ、そのかわりに夜学へいったらどうか、昼のつかれで眠たかろうが、一心にやればやれないこともなかろう」