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あすへのわだい
あすへの話題
中谷 宇吉郎
「日本経済新聞」1956(昭和31)年5月~11月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,402 字 · 7 页
もちろん「重力を絶ち切る研究」という題目ではない。目的は、アインシュタインの統一場理論に実験的指示を与えるような現象を探すということになっている。
アインシュタインは、二つの大きい理論を出しているので、その一つは、有名な相対性原理である。この方は、あまりにも有名になっているが、この理論を出してから、二十年近く、アインシュタインは、沈黙を守っていた。そして突如として、第二の理論、すなわち統一場の理論を発表したのである。たしか一九三〇年ごろのことである。
相対性理論の一つの大きい収穫は、物質とエネルギーとの転換であって、それが原子力の解放をうながした。ところが、そのほかにいま一つの大きい収穫があって、それは、重力を空間のゆがみとして説明したことである。
ところで、電気と磁気の方は、ファラデーとマックスウェルとによって、空間のゆがみであることが明らかにされ、それが電波の存在によって、実証された。今日のラジオもテレビも、みなその基礎はここにある。
ところで、電磁気も重力も、ともに空間のゆがみとすると、この両者を統一した場の理論があってもよいわけで、それが統一場の理論なのである。