轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
柳田国男『こども風土記・母の手毬歌』。同一底本的分册已合并为一书。收入:こども風土記、母の手毬歌。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 142,761 字 · 278 页
ところが中央の文化がすすんでから、優良な麻布を織りだすので名高くなった土地がほうぼうにできて、これを租税の代りにまたは商品として、有利な生産をするふうがはじまり、紡織の手わざはまずそういった地方において、おいおいと発達してきたのである。冬はやわらかな絹織物や真綿をもちいる人たちが多くなって、麻布が主として夏のものとなると、もちろん糸の細いかるい布がよろこばれ、ついにこのごろ見る蝉の羽のようなものばかりが、麻の上布だと思われるようになったのである。しかし奥羽地方の人たちは、つい近ごろまで冬も麻を着ていた。そうしてかれらの手織りには、そんな薄い布は入用がなかった。それよりも地のよくつんだ丈夫向きの、ちっとやそっとの荒仕事では、すぐに糸が片寄ってしまわぬようなのを賞美したのだが、それでも女の子は聴いて知っているので、やはり糸の細く目方のかるいのを、織り出すことを手柄とするようになって、今いったマハツブの笑い話などが、生まれてくることにもなったのである。
秋田・岩手二県の境、鹿角のある村に行われている話などは、これから考えると今少し古いものかも知れぬが、衣服の好みがもう変ってきたので、話が少しばかりわかりにくくなっている。