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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

代助はわざと、

「結構な身分ですね」と冷かした。三千代は自分の荒涼な胸の中を代助に訴える様子もなかった。黙って、次の間へ立って行った。用箪笥の環を響かして、赤い天鵞絨で張った小さい箱を持って出て来た。代助の前へ坐って、それを開けた。中には昔し代助の遣った指環がちゃんと這入っていた。三千代は、ただ

「可いでしょう、ね」と代助に謝罪する様に云って、すぐ又立って次の間へ行った。そうして、世の中を憚かる様に、記念の指環をそこそこに用箪笥に仕舞って元の座に戻った。代助は指環に就ては何事も語らなかった。庭の方を見て、

「そんなに閑なら、庭の草でも取ったら、どうです」と云った。すると今度は三千代の方が黙ってしまった。それが、少時続いた後で代助は又改ためて聞いた。

「この間の事を平岡君に話したんですか」

三千代は低い声で、

「いいえ」と答えた。

「じゃ、未だ知らないんですか」と聞き返した。

その時三千代の説明には、話そうと思ったけれども、この頃平岡はついぞ落ち付いて宅にいた事がないので、つい話しそびれて未だ知らせずにいると云う事であった。代助は固より三千代の説明を嘘とは思わなかった。