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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

彼は生活難に苦しみつつある三千代をただの昔の三千代よりは気の毒に思った。但し、代助はこの夫婦の間を、正面から永久に引き放そうと試みる程大胆ではなかった。彼の愛はそう逆上してはいなかった。

三千代の眼のあたり、苦しんでいるのは経済問題であった。平岡が自力で給し得るだけの生活費を勝手の方へ回さない事は、三千代の口吻で慥であった。代助はこの点だけでもまずどうかしなければなるまいと考えた。それで、

「一つ私が平岡君に逢って、能く話してみよう」と云った。三千代は淋しい顔をして代助を見た。旨く行けば結構だが、遣り損なえば益三千代の迷惑になるばかりだとは代助も承知していたので、強いてそうしようとも主張しかねた。三千代は又立って次の間から一封の書状を持って来た。書状は薄青い状袋へ這入っていた。北海道にいる父から三千代へ宛たものであった。三千代は状袋の中から長い手紙を出して、代助に見せた。

手紙には向うの思わしくない事や、物価の高くて活計にくい事や、親類も縁者もなくて心細い事や、東京の方へ出たいが都合はつくまいかと云う事や、――凡て憐れな事ばかり書いてあった。代助は叮嚀に手紙を巻き返して、三千代に渡した。