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それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

そうして、

「貴方はまるで代言人の様な事を仰しゃるのね」と云った。代助は蒼白くなった額を嫂の傍へ寄せた。

「姉さん、私は好いた女があるんです」と低い声で云い切った。

代助は今まで冗談にこんな事を梅子に向って云った事が能くあった。梅子も始めはそれを本気に受けた。そっと手を廻して真相を探ってみたなどという滑稽もあった。事実が分って以後は、代助の所謂好いた女は、梅子に対して一向利目がなくなった。代助がそれを云い出しても、まるで取り合わなかった。でなければ、茶化していた。代助の方でもそれで平気であった。然しこの場合だけは彼に取って、全く特別であった。顔付と云い、眼付と云い、声の低い底に籠る力と云い、此所まで押し逼って来た前後の関係と云い、凡ての点から云って、梅子をはっと思わせない訳に行かなかった。嫂はこの短い句を、閃めく懐剣の如くに感じた。

代助は帯の間から時計を出して見た。父の所へ来ている客は中々帰りそうにもなかった。空は又曇って来た。代助は一旦引き上げて又改ためて、父と話を付けに出直す方が便宜だと考えた。

「僕は又来ます。出直して来て御父さんに御目に掛る方が好いでしょう」