轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

それから

それから

夏目 漱石

代助醒来时,脑海里悬着一块木板,随脚步声消失。他总在半夜按着胸口数心跳,思考这跳动的生命到底意味着什么。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,794 字 · 347 页

青空文庫

それが宜いでしょう」と梅子は親切に云ってくれた。代助は、

「何分宜しく」と頼んで外へ出た。角へ来て、四谷から歩く積りで、わざと、塩町行の電車に乗った。練兵場の横を通るとき、重い雲が西で切れて、梅雨には珍らしい夕陽が、真赤になって広い原一面を照らしていた。それが向うを行く車の輪に中って、輪が回る度に鋼鉄の如く光った。車は遠い原の中に小さく見えた。原は車の小さく見える程、広かった。日は血の様に毒々しく照った。代助はこの光景を斜めに見ながら、風を切って電車に持って行かれた。重い頭の中がふらふらした。終点まで来た時は、精神が身体を冒したのか、精神の方が身体に冒されたのか、厭な心持がして早く電車を降りたかった。代助は雨の用心に持った蝙蝠傘を、杖の如く引き摺って歩いた。

歩きながら、自分は今日、自ら進んで、自分の運命の半分を破壊したのも同じ事だと、心のうちに囁いた。今までは父や嫂を相手に、好い加減な間隔を取って、柔らかに自我を通して来た。今度は愈本性を露わさなければ、それを通し切れなくなった。同時に、この方面に向って、在来の満足を求め得る希望は少なくなった。けれども、まだ逆戻りをする余地はあった。