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まほうやしき
まほうやしき
江戸川 乱歩
「たのしい三年生」講談社、1957(昭和32)年1月号~3月号
N4 · 入门 · 新字新假名 · 5,541 字 · 11 页
ちんどん屋は、きみのぶかだったね。まず、ちんどん屋が、ガラスドアのむこうにたってすがたを見せておいて、そこのでんとうをけすと、まっ暗になって、ちんどん屋は見えなくなる。そのとき、てんじょうにしかけたはこの中に、せいようあくまのきみがたっていて、そのはこのでんとうをつけると、ガラスドアの、ちょうど、ちんどん屋のいたあたりへ、すがたがうつるのだよ。
それから、くびばかりになったのは、でんとうを動かして、かおだけにあてるようにすれば、むねから下は暗くなって、ガラスにうつらなくなるのさ。
もう一つの、へやがぐるぐるまわったのは、ゆうえんちなどにあるびっくりかんのしかけで、三人のたっているゆかは、ゆらゆら動くだけで、ひっくりかえりはしないのだ。
まわりのかべや、てんじょうが、はこのようにできていて、それがくるくるまわるので、自分たちが、てんじょうに上がったようにかんじるのさ」
「うん、えらい。やっぱり小林だんちょうのちえは、たいしたもんだ。では、わしが負けたしるしに、あの三まいの子どもライオンの毛皮は、きみたちのおもちゃにあげることにしようね」
こうしてしょうねんたんていだんは、またしても、おとなのまほうはかせをうち負かしてしまったのでした。