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まほうやしき
まほうやしき
江戸川 乱歩
「たのしい三年生」講談社、1957(昭和32)年1月号~3月号
N4 · 入门 · 新字新假名 · 5,541 字 · 11 页
へんだなと思っていると、へやはまた、ぐるぐるまわり始めました。もう目がくらんで、いまにも死にそうです。
そのうちに、へやのゆれるのがだんだんしずまって、やがて、ぴたりととまりました。三人は、きゅうに起き上がる力もありません。そのとき、へやの一方のドアがすうっとあいて、人の声がきこえてきました。
「うふふふ……。おどろいたかね。早く、こっちへ来なさい。でないと、またへやがまわりだすよ」
三人はそれを聞くと、びっくりして起き上がりましたが、足がふらふらして歩けません。なん度もころびながら、ようやくドアの外へ出ました。
そこはまっ暗でした。そのやみの中に、ぽっと、二つの青い玉のようなものが光っています。
三センチほどのまるいものが二つならんで、ぎらぎらかがやいているのです。
「ふふふ……。見えるかね。これは、わしの目玉だよ」
そんな声がきこえたかと思うと、あたりがすうっと明るくなってきました。そのうす明りで見えたものは……。
ああ、そこにいたのは、一ぴきのおそろしいライオンでした。茶色の毛が、大きなかおの上にさかだって、二つの青い目がぎらぎらと光っています。