轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
モスクワにっきから
モスクワ日記から
宮本 百合子
新しい社会の母
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,232 字 · 11 页
赤坊たちの胸に光ってる金の番号札が、母親の寝台番号だ。三時間おきに、保姆がめいめいの寝台に赤坊をつれてゆき、お乳をのませるという仕かけだ。
見ると、頭に赤いリボンを大きくむすびつけた揺籃が三つばかりある。
「あれは何です? あの赤いリボンは……」まさか、生後二日目で、もう赤色勲章を貰ったわけでもあるまい。
「ああ、あれですか」
委員も保姆も笑って説明した。
「あれはね、皮膚が少し弱くて、おタダレのある赤ちゃんなのです、おむつがあのリボンのは特別なんです」
廊下を曲りくねって厚いガラス戸で仕切ってあるところへ来た。
「その上っぱりを脱いで下さい」
脱いで、その仕切りを彼方側へ入ると、また別な上っぱりを着せられた。
「ここからは、病気のある――軽い性病のある母親の棟です」
分娩室は今空だ。隅に大きい照明燈があっち向に立ってる。
「母親の病室は同じですが……われわれは赤坊に深い注意を払っています」
赤坊室で、自分は強い印象をうけた。
ソヴェト同盟の親切な、生活的な科学的考慮が実にこまやかに行われている。性病のある母親から生れても、例えば梅毒の遺伝のある赤坊も、全然それのない赤坊もある。