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ランプのいろいろ
ランプのいろいろ
寺田 寅彦
「東京朝日新聞」1907(明治40)年7月15日・16日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,199 字 · 7 页
二
電車の屋根から突き出ている棒と架空線との接触した処で青い光が出るのも同じ訳である。近頃は炭の棒の代りに金属を用いるのも出来た。弧灯は何万燭光などという強い光を出すので、探海灯、灯台用その他すべて戸外の灯用に適している。(明治四十年七月十五日『東京朝日新聞』)
二
室内用として最も広く用いられるのはやはり白熱灯である。ガラスの球の中の空気を抜き、中に炭の細い線を入れ、これに電流を通じて光らせるのである。空気を抜いておかぬと炭線がすぐに燃え切れてしまう。しかし空気を抜いておいてもだんだん炭線が損じガラスの内面が汚れて暗くなる。それで何か炭素に代る都合のよい物質はないかと調べた結果、色々の発明が出来た。オスミウムという金属を用いたオスラム灯というのが出来たがあまり用いられぬ。また近頃タンタラムという金属の線を代用したのがぼつぼつ用いられる、この針金を糸枠のようなものに巻きつけてある。ただ困る事は少し長く使っていると針金に凹凸が出来て使えなくなるので、今のままでは急に従来の炭素線を圧倒する勢いはない。次に近頃出来たタングステン灯というのはこれらに比してよほど有望だという事である。