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リズムのこうぞう
リズムの構造
中井 正一
「美・批評」1932(昭和7)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,957 字 · 16 页
自分で自分を求めてさまようそのさまよいの中にようやくみずからにめぐりあうことのできた悦び。そこに、時の再びの邂逅としてのリズムの本質を見いだそうとする。かくて永劫回帰こそ、真のいっとう大きな韻律となる。かかる存在への戯れをこそ、仮象存在としてのリズムの現象として私たちはもつといえよう。念々に発見されゆく発見的存在としてリズムはその意味をもつのである。
しかし、かかるすべてのものはすでに個人主義文化における、否定されたる自我、孤独なる自分、距てられたる個人の上に成立するところの様式である。
今、しかし、すでに、その分裂の上に、さらにより大きな分裂が、その重圧を加えつつある。
5
今、一つの考えかたが残っている。
それは、歴史的考察である。
歴史が歴史の上に載っているごとく、時間が時間の上に載っているごとく、リズムもまたリズムの上に載っているのではないかという考えかたである。
あらゆる時代に時代の様式があるように、あらゆる歴史論が歴史それみずからの中に転ずるように、リズムもまた、時代の様式の中にその構造を変容しつつ発展するのではないかという問いは、実に数学的解釈ならびに存在論的解釈とは全然異なった構造をもつ。