轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんじゅうねんごのとうきょう

三十年後の東京

海野 十三

「少年読売」1947(昭和22)年10~12月

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 13,731 字 · 28 页

青空文庫

小杉正吉君だった。七百名の見学者は、思わず手をたたいてしまった。三十年前に冷凍された少年が、今りっぱに生きかえって、あらわれたからだ。この少年は三十年間、氷のようになっていて、年をとることをしなかったのだ。

「待っていましたよ、小杉君。われわれは君を歓迎します」

と、カンノ博士がいった。

「わたしたちがお世話しますから、安心していらっしゃいね」

スミレ女史がいった。

かわりはてた銀座

「二十年たったら、世の中がどんなに変っているか、それを見たかったから、こんな冒険をしたんです」

と、小杉少年は、まわりの人たちに話した。

「ああ、お話中しつれいですが、じつは二十年じゃなく、あなたが冷凍されてから三十年たっているのですよ。ことしは昭和五十二年なんですからね」

「おやおや、三十年もぼくは睡っていたのですか」

少年の伯父のモーリ博士が、この冷凍金属球の設計者だったそうな。日本アルプスの万年雪を掘ってその中へおとしこんだのも、モーリ博士の考えだった。その博士は二十年後になってこの冷凍球を雪の中から掘りだしてくれる約束になっていたのに、博士はその約束をはたさなかった。