轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ふざいじぬし

不在地主

小林 多喜二

一~十一、十六「中央公論」1929(昭和4)年11月号、十二~十五(「戦い」の表題で。)「戦記」1929(昭和4)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,990 字 · 141 页

青空文庫

」という標題のビラにされていた。

「……あんなにしてやったのに、ビラば配るなんて恩知らずだッて、怒ってるワ。」

「誰だ?」

「……………」

「お前もだべ?――んだべ。」

「……誰でもさ。」

「こけッ!」

二人とも、かたくなに黙り込んでしまった。

「な、節ちゃ。」――調子が変っていた。「節ちゃは、あれだろう。俺、模範青年になってる方がええんだべ。」

健は節を「お前」と云ったり、「節ちゃ」と云ったりする。「節ちゃ」という時は、何か真面目なことを心に持っている時に限っていた。――節はそれを知っている。

「健ちゃだもの、滅多なことしねッて、わし思ってるわ。んでも淋しいの……。皆が皆まで健ちゃば見損った、見損ったッて云うかと思えば……。」

「節ちゃ、そう云っても、岸野の農場で阿部さんや伴さんさ誰だって指一本差さねえんでねえか。」

「それアんだわ。良え人ばかりだもの……。んでも阿部さんば煙ぶたがってるわ。」

「小作で無え人はな。――俺達第一小作だからな。」

「変ったのね……。」

「模範青年の口から、そったら事聞くと思わないッてか?」

健はかえって、それで自分を嘲った。――「模範青年、模範青年!」