轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

「ニューエイジ」1952(昭和27)年2月1日~11月1日

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 113,429 字 · 227 页

青空文庫

「わたしン家なあ先生、こないだ頼母子講をおとして、大きい船を買うたん。だから、倹約せんならんの。こんぴらまいりは、じぶんで金もうけするようになってから、いくことにきめた」

それで他人のふところも遠慮なくのぞきこんで、人のことはいうなといっても平気でいう。ミサ子が行かないのはよくばりだからだの、コトエや早苗はきょうだいが多くて、旅行どころでなかろうとかと。

ところが前々日になると、旅行志望者はきゅうにふえて、岬ではマスノをのけてみんながゆくということになった。

そのきっかけは、だまりやの吉次が、山出しをしてもうけた貯金をおろして申しこみをしたことにあるようだった。吉次がゆけば、どうしたってだまっていられないのがソンキであった。磯吉は、じぶんも豆腐や油あげを売り歩いてもらった歩金を貯金していたのだ。ソンキさえも行くとなると、どうしたって正や竹一がやめるわけにはゆかない。正も網ひきで、もうけた貯金を思いだすし、竹一も卵を売ってためた金でゆくといいだした。倹約な岬の村の子どもらは、こんなことで貯金をおろすことを思いつかなかったのだ。正など、おろさなくてもよいといわれながら、どうしてもおろすのだといって、竹一といっしょにわざわざ郵便局へいったりした。