轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

「ニューエイジ」1952(昭和27)年2月1日~11月1日

N3 · 进阶 · 新字新假名 · 113,429 字 · 227 页

青空文庫

すっとんでゆきながら足もとのもどかしさを口に助けてもらうかのように、ゆく手のわが家へむかって叫んだ。

肩をふって走ってゆくそのうしろ姿には、無心に明日へのびようとするけんめいさが感じられる。その可憐なうしろ姿の行く手にまちうけているものが、やはり戦争でしかないとすれば、人はなんのために子をうみ、愛し、育てるのだろう。砲弾にうたれ、裂けてくだけて散る人の命というものを、惜しみ悲しみ止どめることが、どうして、してはならないことなのだろう。治安を維持するとは、人の命を惜しみまもることではなく、人間の精神の自由をさえ、しばるというのか……。

走り去る大吉のうしろ姿は、竹一や仁太や、正や吉次や、そしてあのとき同じバスをおりて公会堂へと歩いていった大ぜいの若者たちのうしろ姿にかさなりひろがってゆくように思えて、めいった。今年小学校にあがるばかりの子の母でさえそれなのにと思うと、何十万何百万の日本の母たちの心というものが、どこかのはきだめに、ちりあくたのように捨てられ、マッチ一本で灰にされているような思いがした。

お馬にのったへいたいさん

てっぽうかついであるいてる