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じんぞうにんげんのひみつ
人造人間の秘密
海野 十三
「小学六年生」1940(昭和15)年8月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,664 字 · 38 页
フリッツ大尉は、私の気をひいた。
「さあ。おっしゃることが、私には、すこしも分りません」
私は、すばらしい製造工程の進行についてのおどろきを、ひたかくしに、かくしていった。ドイツ技術なればこそである。
夥しい数の原型が、どんどんつくられていく。一体、そんなにたくさんの人造人間を作ってどうするつもりなのであろう。
「おう、セン。こっちへ来たまえ。いよいよ出来あがった製品について、試験が始まる。君は人造人間の出来具合について、遠慮なく、批評をしてくれたまえ」
フリッツ大尉は、そういって、私をエレベーターにのせて、別室へつれて行った。 それは、三階ぐらい上のところにある部屋だった。この地下工場は、どこまで大きいのであろう。
廊下をちょっと歩いたところに、入口があった。大尉は、扉を押して開いた。そして私の背中を、うしろからついた。
私は、全く気をのまれてしまった形だった。なぜといって、扉がひらいての瞬間から、私の眼は、室内に軍隊のように整列しているぴかぴかの人造人間のすばらしい群像に吸いつけられてしまったのだ。
なんというりっぱなモール博士の研究であろう!