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じんぞうにんげんせんしゃのきみつ

人造人間戦車の機密

海野 十三

――金博士シリーズ・2――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,501 字 · 19 页

青空文庫

博士は、目を丸くして、両手を意味なく、ぱしんぱしんと叩いた。

「さようです。カンガルーです。これは只今醤主席の隠れ……あ、むにゃむにゃ、ソノ、特別特製でございます」

「特製はわかったが、むにゃむにゃというところがよく聞えなかったし、一体これは、どこの産じゃ」

「はあ、それは御想像に委せるといたしまして、とにかく醤主席は、かような珍味を博士に伝達して、その代り、博士におねだりをして来いということでありました」

「なんじゃ、わしにねだるというと、また新発明の兵器を譲れというのじゃろう。昔の因縁を考えると、わしとて、譲らんでもないが、しかしあのように敗けてばかりいるのでは張合いがない。――で、当時、醤の奴は、どこにいるのか。重慶か、成都か、それとも昆明か」

博士の質問は、密使油にとって、甚だ痛かった。当時、醤主席およびその麾下百万余名は、その重慶にも成都にも、はたまた昆明にも居なかったのである。

「は、それはわが政権の機密に属する事項でございますから、私から申上げかねます。しかし、主席はぜひ博士の御好意によって、最近御発明になったあの……」

といいながら、密使は一応四方八方へ気を配った上で、