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ロボットさつがいじけん

人造人間殺害事件

海野 十三

「新青年」博文館、1931(昭和6)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,836 字 · 18 页

青空文庫

「思ったより工合がいいなア、あの爆発さわぎの中で誰も怪我をせんかったからなア。充分人造人間を活躍させてみせて奴等の恐怖心を養って置いた。劉夫人も驚いてたろう」

「劉夫人と言えば、オイ林田、計画は全部、建て直しだよ。チャンスは、今だ。正確に言うと、このところ十五分間だ。この間に、うまく頑張って呉れるなら、あとは僕たちの勝利だ。下手に行けば、明朝といわず、今夜のうちに僕たちの呼吸の根は止ってしまうことだろう。おい林田、もっと近くによれ!」

僕は劉夫人や×国大使に関する指令を発して、林田の援助を乞うた。

「よおし、そうこなくちゃならないんだった。恐ろしいことだが、僕たちが肉弾を以ってぶつかる目標が定っただけ、心残りがしなくていい。では同志、お互の好運を祈ろうよ」

僕たちは握手をしてわかれた。氷のように冷い同志林田の手だった。

海龍倶楽部へ入りこむには、会員各自に特有な抜け道がこしらえてあった。会員は真黒な衣裳で、頭巾も真黒、手にも真黒な手袋をつけねばならなかった。会場へ入るには手頸のところに入墨してある会員番号を、黙って入口の小窓の内に示せばよかった。だから僕にも「紅四」