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ロボットさつがいじけん

人造人間殺害事件

海野 十三

「新青年」博文館、1931(昭和6)年1月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,836 字 · 18 页

青空文庫

「さて諸君、もう一つのニュースをおしらせする。それは副首領の緑十八が、行方不明になったことである。緑十八は、先程から見まわすところ、この席上に出ていないようである。しかるに、ここに不思議なことがある。この会議にこうして出ている人数は、いつもの通りの十三人である。従って、ここには一人の珍客がお出席になっていることと拝察する。皆さん、覆面をとっていただきたい。その代り現倶楽部員は即刻、解任されたものと御承知願いたい」

僕は躊躇なく覆面をかなぐり捨てた。それと同時にあちらこちらでも、覆面が脱ぎ取られ、その度に、意外な顔があらわれるのであった。だが唯一人、覆面をとらぬ団員があった。

「貴方はどうしておとりにならない」

最後の一人は、両手を頭上にうちふって哀願しているようだったが、隣の男が素早くすすみよると、するりと覆面の布をひきはいだ。

「呀ッ、人造人間!」

一同は同時に声を立てた。

ピューンと消音拳銃が鳴りひびくと、覘いあやまたず、銃丸は眼窩にとびこんだ。全身真黒な人造人間がドタリと横に仆れた。「人造人間が死んだ」

誰かがそう叫んだ。ほんとに危いところだった。