轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ものをこわすのがしょうばいじけん
什器破壊業事件
海野 十三
「大洋」1939(昭和14)年9月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,352 字 · 31 页
窓にもカーテンが下りていて、中は見えないしさ、困っちまうね。それに中には旦那様がいらっしゃる筈なのが、しーんとしているんだよ。気味がわるいじゃないかねえ」
お紋はぶるぶる慄えていた。でも、男たちが窓を外から破って、室内へはいった。
「おい、たいへんだ。旦那様が縡切れておいでだ」扉を内側から開けて、下男たちがいった。
旦那様は、たしかに居間の絨緞のうえに大の字にのびて死んでいた。
その傍には、小卓子や椅子などが倒れており、大きな桐の箱なども転がっている。
そのとき室内へ組立て梯子を担ぎこんできたものがあったが、それは別人ならぬ帆村だった。彼はするすると身軽にそのうえにのぼって、天井裏の網格子を外して、そこから小袋をとりだした。
「うむ、これだ」
小袋の口を明けて逆にしてみると、黄色っぽい鼠がかった鉱石が転がり出た。
「ふん、これは水鉛鉱だ。珍らしくなかなか良質のものだ。光枝さん、大手柄だぞ」
さてここに隠されていた鉱石は現れたが、その鉱脈の所在を書いた地図も書類も、ついに見当らなかったので、光枝はがっかりした。だが帆村は、光枝の耳にそっと口をよせて、
「まだ悲観するのは早い。