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こんにちのにほんのぶんかもんだい
今日の日本の文化問題
宮本 百合子
「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页
は明からさまに日本の国民経済の破滅を告白したものであった。この報告は「経済白書」とよばれた。「白書」は一方に外資導入について、それがさけがたいというおおざっぱな諦めを持たせ、中小工業の破産を止むを得ざる事態と認めさせ、公定価格つりあげの基盤としても役立てられた。閣議によって全国の飲食店営業停止を行い、ヤミ市をとり締り、各駅でヤミ買いの厳重な監視が行われた。しかし「白書」は物価騰貴の顕著な一つのスプリング・ボードであった。新聞の多くの漫画は小さなヤミ買出し人が背中の荷物で警官にきびしく調べられている横を隠退蔵物資のトラックが堂々と走って行く光景を諷刺した。運輸大臣であった苫米地は地方にいる息子から不正な大量物資輸送を受けて辞職し、息子は収監された。世情を騒がし全国的な連累関係をもっている「世耕事件」が起った。この軍需品払下問題にからむ大規模な詐欺横領事件は経済問題から保守政党の党費にからむ政治問題になった。宇都宮の「狸御殿」事件も大規模な詐欺横領であった。食糧買出しに狂奔する婦人がさまざまのヤミ取引の間に道徳的堕落に誘われたばかりでなく「小平事件」