轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
さっかときょうようのしょそう
作家と教養の諸相
宮本 百合子
「文芸情報」第六巻、1940(昭和15)年5月下旬号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,291 字 · 9 页
芥川の死の前後、昭和初頭前後から、日本の文学は、その流れの中に、昔ながらの一つ流れから只岐れたというばかりの相違ではない相異を質的に主張したプロレタリア文学が強い潮騒いをもって動きはじめた。
この文学運動が日本文学にもたらした消えざる功績は、文学作品の社会性についての見解と、文学を大衆にとって、買って読まされていたものから、自分たちの生活から生み得るものという理解に立ち到らせたこと、及び過去の所謂教養というものを身につけていないことが直接の恥辱ではなくて、自分たちの人生における現実の関係が自分たちに与えている判断を土台として新しい文化と教養とに成長し得るという見とおしを与えたことである。
日本の文学の歴史のなかで、この重要な時期は時間的に極めて短かかった。そこには又、自然主義が日本とフランスではちがった花を咲かせたと同じような日本の独特な社会の事情があったわけであるが、とにかく、数年を経て再び作家と教養の課題が立ちあらわれた時には、この教養の実質が過去への屈伏を意味したとともに、その必要を云々する作家の人生的迫力も、到って甲斐甲斐しさを喪失したものであったことは、注目されるべきところであろうと思う。