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はいくはかくかいしかくあじわう
俳句はかく解しかく味う
高浜 虚子
「俳句は斯く解し斯く味ふ」新潮社、1918(大正7)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 73,016 字 · 144 页
蕪村の句が金ぴかの上下を著、長い朱鞘をぼっこんだような趣きとすると、召波の句は麻上下を著て、寸の短い大小を腰にしたような趣きがあるといってよかろう。品格がよくて引きしまっていて、元禄天明を通じて、大作家の一人に数えられる。等持院というのは京都から嵐山に行く途中に在る寺で、嵐山に行った事のある人は、等持院の門前を通ったことがあろう。「等持院寓居」というのは、召波がその等持院の一間か、あるいは境内の小庵か何かを借りて、其処を仮り住居としておったのであろう。その仮り住居をしている時、丁度元日に際会したので、次のような句を作ったというので、その事を特に前置として置いたのである。さて「元日や」というのは、唯元日という事を現わすためにいうたので、この「や」の字には別に意味はない。俳句では、昔からこのような文字を切字といっている。この切字という事について、やかましい事をいう月並俳人もあるが、別にやかましくいう必要はない。これを俗言に喩えていうと、我らが話しをする時に、きっと「何々です」とか「何々だ」とか「何々した」とかいう、この「です」「だ」「した」などいう文字がないと、話につづまりがつかぬ。