轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ひかりあういのち

光り合ういのち

倉田 百三

「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页

青空文庫

脚気には転地療養にもなると思ったので。

今や人間修行への私のテーマは私の「田舎者」を克服せんとするところにあるのであった。それがつまらないことであったにもしろ、私が休学を賭してもそうしようと決意したのは、私の向上心の要求であったことだけはたしかであった。だから私はこのテーマに滑稽なほど熱中した。

その頃私は鏡台に向かったり、そっと頬紅をつけたこともあった。帽子や、着物や、髪のかり方にこまかい注文がつき出した。

尾道行きの仕度に私は凝りだした。帽子は吉舎の中学の友だちがいい型のを持っていたのを見て、それを買って送って貰った。

それから眼鏡――を目を悪くないのに旅行用のを買った。ただしこれは家を出てから、車の上でかける気だった。それから二つ三つ出はじめていたニキビを苦にして風呂に入ってコスリまわした。あまりコスッたので傷になった。ぬか袋を使って丹念にやったのだが。それから何か詩集を一冊手に持っていなければならぬと考えた。そして表紙の美しい「すいかずら」というのを選んだ。

私は人力車に乗って庄原を出発した。十八里ある尾道までは一日かかる。車の上では着いた時のポーズと挨拶の仕方についてひどく苦心した。