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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页
「気まぐれな奴だな」
「でもあの時の祝詞と神楽とはよかったですよ」
この伯父は金光教信者で、家には神棚があって家族を率いて毎日礼拝してお祓いをあげていた。従兄も、姉も形式的にそれをやらせられていた。従兄はいつも後ろの方にいて、お祓いをあげながらコクリコクリとやっていた。私だけはいやだと言って自由行動をとっていた。伯父も他家の子だし、我儘者と見て、見のがしていた。
私は二、三日してから仁田を訪ねた。兄は生憎いなかったが、鈴子が取り次いでくれた。仁田さんはすぐに部屋へ上げてくれた。
「※さんから話があったよ。あんた国学が習いたいんだったら、四、五人習いに来てる人があるからその会にはいりなさい。学校の先生達で大人ばかりだけど。聴いてる分には差し支えないだろう」
「はい。そうさせて下さい」
私はもう先生に対する態度になっていた。
「古事記や、万葉集読んだことありますか」
「万葉集の方はちょいちょい読みました。古事記はまだ読んだことありません」
私は少し恥じを感じながら言った。
「うむ。この頃は英語はやっても、古学はやらんからな。特志の人きりやらんが、本当は実に立派なものなんだよ」