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ひかりあういのち
光り合ういのち
倉田 百三
「いのち」1937(昭和12)年2月号から連載
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 130,439 字 · 263 页
私はプレゼントというものを初めてした。
彼女は非常に喜んだ。というのは彼女はクリスチャンだったからだ。
彼女はホノルルでカトリックの教会に行っていた。ホノルルはローマ正教の僧正が駐在しているのであった。
彼女は日曜毎に教会に行った。そしてよく私を誘った。彼女は膝を突いて、十字を切る形など板についていた。
私は学校のリーダーでマッチ・ガールというのを読んで知っていた。それで彼女が貧しいクリスチャンの少女で、私がプレゼントするということが、ひどくロマンチックな気がした。
がキリストの信仰は私にはまだ入って来なかった。
彼女は私にキリストの復活の話などしきりにして聞かせた。私は腑に落ちなかった。
「そんな事はあり得ないと僕は思うな」
すると彼女は一生懸命になって、私を信じさせようとした。
「奇蹟というものはきっとあるんですって。偉い学者でもそれを信じるんだもの」
私はキリストの信仰がどんな風にして彼女を動かして来たものかを知らない。しかし恐らく境遇のせいであったろう。
が彼女は事情があって、市の勧工場に勤めることになった。彼女は毎日弁当を持って勧工場に通い、事務の手伝いしたり、商品の番をしたりした。