轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

はんこう

反抗

豊島 与志雄

「国民新聞」1921(大正10)年8月4日~11月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,121 字 · 282 页

青空文庫

一人は力の強そうな大きな男だった。その大きな男が云った、「仲間の者に傷をつけた以上は、このまま通しはしないぞ」

その男が乞食の親方らしかった。あたりを見廻すと、闇の中に多くの乞食が潜んでるらしかった。恐ろしくなった。懐から紙入を取出した。何程与えたらいいかと考えてると、闇の中から傴僂の乞食が出て来て、両方の膝頭に、掌のような形をした足枷を投げかけた。それが膝頭にぴったり吸いついて、歩けなくなった。「復讐だ、」という声がした。今にも多くの乞食が出て来そうだった。恐ろしかった。扉からさす明るみを横目で見ながら、しきりに、身を※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)いた。※(「足へん+宛」、第3水準1-92-36)く度に、身体が益々闇の中に沈み込んでいった。

……そこで彼は夢からさめた。乞食の餅肌の感触がなお身体中に残ってる気がして、不気味で仕様がなかった。いきなり飛び起きて、窓を開いた。

外には、仄白い明るみがあった。東の空に薄紅い雲が漂っていた。空の星が変にぎらぎら輝いていた。木立や大気が、総毛立ったようにざわめいていた。夜明けに近いのだった。