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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

これらの条件が備われば主人は自からからかわれ、生徒は自からからかう、誰から云わしても毫も無理のないところである。それを怒る主人は野暮の極、間抜の骨頂でしょう。これから落雲館の生徒がいかに主人にからかったか、これに対して主人がいかに野暮を極めたかを逐一かいてご覧に入れる。

諸君は四つ目垣とはいかなる者であるか御承知であろう。風通しのいい、簡便な垣である。吾輩などは目の間から自由自在に往来する事が出来る。こしらえたって、こしらえなくたって同じ事だ。然し落雲館の校長は猫のために四つ目垣を作ったのではない、自分が養成する君子が潜られんために、わざわざ職人を入れて結い繞らせたのである。なるほどいくら風通しがよく出来ていても、人間には潜れそうにない。この竹をもって組み合せたる四寸角の穴をぬける事は、清国の奇術師張世尊その人といえどもむずかしい。だから人間に対しては充分垣の功能をつくしているに相違ない。主人がその出来上ったのを見て、これならよかろうと喜んだのも無理はない。しかし主人の論理には大なる穴がある。この垣よりも大いなる穴がある。呑舟の魚をも洩らすべき大穴がある。