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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

いいかね。聞いてるかね」

「みんな聞いてるよ。独身の僕まで聞いてるよ」

「アリストートル曰く女はどうせ碌でなしなれば、嫁をとるなら、大きな嫁より小さな嫁をとるべし。大きな碌でなしより、小さな碌でなしの方が災少なし……」

「寒月君の妻君は大きいかい、小さいかい」

「大きな碌でなしの部ですよ」

「ハハハハ、こりゃ面白い本だ。さああとを読んだ」

「或る人問う、いかなるかこれ最大奇蹟。賢者答えて曰く、貞婦……」

「賢者ってだれですか」

「名前は書いてない」

「どうせ振られた賢者に相違ないね」

「次にはダイオジニスが出ている。或る人問う、妻を娶るいずれの時においてすべきか。ダイオジニス答えて曰く青年は未だし、老年はすでに遅し。とある」

「先生樽の中で考えたね」

「ピサゴラス曰く天下に三の恐るべきものあり曰く火、曰く水、曰く女」

「希臘の哲学者などは存外迂濶な事を云うものだね。僕に云わせると天下に恐るべきものなし。火に入って焼けず、水に入って溺れず……」だけで独仙君ちょっと行き詰る。

「女に逢ってとろけずだろう」と迷亭先生が援兵に出る。主人はさっさとあとを読む。

「ソクラチスは婦女子を御するは人間の最大難事と云えり。