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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

一只没有名字的猫,蹲在主人身边看尽人间百态,吐槽起来比人类还犀利。跟着它的眼睛,你会发现这个世界有多荒唐又有趣。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 322,123 字 · 643 页

青空文庫

何だとうとう担がれたのか、あまり書き方が真面目だものだからつい仕舞まで本気にして読んでいた。新年匆々こんな悪戯をやる迷亭はよっぽどひま人だなあと主人は笑いながら云った。

それから四五日は別段の事もなく過ぎ去った。白磁の水仙がだんだん凋んで、青軸の梅が瓶ながらだんだん開きかかるのを眺め暮らしてばかりいてもつまらんと思って、一両度三毛子を訪問して見たが逢われない。最初は留守だと思ったが、二返目には病気で寝ているという事が知れた。障子の中で例の御師匠さんと下女が話しをしているのを手水鉢の葉蘭の影に隠れて聞いているとこうであった。

「三毛は御飯をたべるかい」「いいえ今朝からまだ何にも食べません、あったかにして御火燵に寝かしておきました」何だか猫らしくない。まるで人間の取扱を受けている。

一方では自分の境遇と比べて見て羨ましくもあるが、一方では己が愛している猫がかくまで厚遇を受けていると思えば嬉しくもある。

「どうも困るね、御飯をたべないと、身体が疲れるばかりだからね」「そうでございますとも、私共でさえ一日御をいただかないと、明くる日はとても働けませんもの」