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あかげっと しなあちこち
国枝史郎歴史小説傑作選
国枝 史郎
国枝史郎『国枝史郎歴史小説傑作選』。同一底本的分册已合并为一书。收入:赤げっと 支那あちこち、印度の詩人、今昔茶話、支那の思出、世界の裏、全体主義、独逸の範とすべき点、日本上古の硬外交、秀吉・家康二英雄の対南洋外交、ヒトラーの健全性、ローマ法王と外交。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 59,334 字 · 121 页
とお答え申上げられた。その結果その国書は取納めあそばさるることとなられた。そうして裴世清は饗応され、日本の素晴らしい文化に瞠目し帰国したが、その帰国する裴世清を送って再び妹子は隋に向かった。その際聖徳太子様の御起草になる国書が矢張りふたたび煬帝に遣わされたがその文章は「東天皇敬んで西皇帝に白す。使人鴻臚寺の掌客裴世清至りて、久しき憶方に解けぬ。季秋薄冷、尊何如。想うに清愈ならん。此れは即ち常の如し。今大礼蘇因高、大礼乎那利等を遣わして、往いて謹白せしむ。不具」というのであり、我を東天皇と云い彼を西皇帝と称し飽迄も対等の礼を以って押通された。多少尊大に過ぎる煬帝の国書を何事も仰せられず取納め、こなたより遣わす国書は依然堂々たる対等的のものを以ってなされた聖徳太子様の外交は、硬軟自在であり、我国の威厳を昂むると共に相手国の面子をも保たしめた聖君子的外交で在したのであって、この理想的外交の結果、日本と隋との国交は滑らかにつづき、隋滅びて唐となっても、その国交は継続され、支那大陸の優秀なる文化はいよいよ我国へ輸入され我国の文化はますます高度化されたのである。