轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页

青空文庫

私は、オルガ姫をよぶために、伝声管を手にとって、新しい命令を伝えようとしたが、そのとき、オルガ姫の方が、私に呼びかけてきた。

「ベトンから、塔のようなものが、もちあがってきました。右舷前方、約十メートル先です」

「なに、塔のようなものが、もちあがってきた?」

ベトンは、墓場のようなものであろうと思っていたのに、今オルガ姫の知らせによると、そのベトンの背中から、塔のようなものが、もち上ってきたというのである。

私は、ひどい衝撃をうけて、目まいを感じた。しかしそれをやっと怺えて、水中望遠鏡に目をあてた。なるほどたしかに右舷前方十メートルばかりのところに、頭を丸くした小さい灯台のようなものが、むくむくとのびあがってくる。一体あれは何であろうか。

逃げるか、それとも、もっと傍によって、仔細に観察すべきであろうか。

私が、俄かに判断しかねていると、その水中塔の頭が、とつぜん、ぴかりと光った。それはうつくしい青緑色の閃光だった。

つづいて、ぱっぱっぱっと、三点閃光があった。私は、おやと思った。

そのうちに、こんどは真赤な光にかわった。その赤色光は、消えなかった。