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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页
私は、それはきっと逃亡中の久慈が、自分の安泰を知らせているのだと解釈したのであった。
久慈は、このクロクロ島へ逃げこんでくるかも知れない。いや、どうもそういう気がする。
もし、ここへ逃げこんでくるとすると、彼の到着は、早くも明日の朝になるであろう。
私は、オルガ姫に命じて、なおもその警報信号に注意を払わせることとし、もしも、なにか本文らしいものを相手がうってきたら、すぐさま私に知らせろといいつけた。
そうして置いて私は、X大使の闖入以来、あまりに疲れたので、しばし長椅子に横たわって睡眠をとることにした。
人間は不便だ。オルガ姫は、二十四時間働いていて、疲れることも知らなければ、睡眠をとる必要もないのだ。しかし私は、疲れもするし、食慾も起るし、また睡りもしなければならなかった。
さて、睡ろうとはしたが、私の神経は、いやに昂っていて、いつものように五分とたたないうちに睡りに入るなどということは不可能だった。私は、長椅子のうえにいくたびか苦しい寝がえりをうった。
睡りかけると、急に心臓がどきどきし始める。そしてそれがきっかけのように、X大使の姿が目の前に浮かぶのだった。