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ちきゅうようさい

地球要塞

海野 十三

「譚海」1940(昭和15)年8月~1941(昭和16)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 71,834 字 · 144 页

青空文庫

「そうか、わかった。あれは、砲弾だ。うむ。クロクロ島が、砲撃をうけているんだな。こいつは、よくないぞ」

クロクロ島は、無類丈夫にできている。しかしいくらクロクロ島でも、二十五隻から成る主力艦隊の巨砲の標的となっては、たまらない。こいつは、早く助けないといけない。

「煙幕放出用意。第一号から第五号まで、安全抜け」

「はい」

オルガ姫は、忠実だ。

「はい。第一号から第五号まで、安全※(「合/廾」、第3水準1-84-19)抜きました」

「よろしい。上昇始め」

「はい、上昇始めます。深度八十、七十六、七十四、七十二……」

オルガ姫は、早口で深度を読む。

「……深度十二、十一、十、九、八……」

深度が五となったとき、私は煙幕放出を号令した。そして直ちに、逆に降下を命令した。

ぶすッ、しゅう、しゅう。

はち切れたような音だ。煙幕筒の第一号から第五号までが、海面で口を開いたのであった。これにより、おそらく十秒とたたないうちに、クロクロ島は、灰色の煙幕でもって、すっかり隠されてしまうはずであった。

わが潜水艇は、反転して、石のごとく、海底めがけておちていく。

私は耳をすましていた。