轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

かいとのはなし

垣内の話

柳田 国男

「民間伝承十二卷八・九號」1948(昭和23)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,985 字 · 14 页

青空文庫

『延喜式』に出ている貴人の菜園でも、ここで栽培すべき作物はいくらもない。多分は家用の麻を播き、また時として数株の桑を栽えておくくらいのもので、家との関係は飲水の井戸や、庭の飛石などと近いものだったかと思われる。それが畠作需要の増進につれて、まず新たに設けられる大家族の屋敷地が拡大し、それを制限する法令が必要となり、一方にはまたこれを一つの特権として、生産増加の政策に利用するようにもなったのかと思われる。

これは荘園の場合も同じことであるが、園に田地を包容するようになったのは、また新たなる一段の変化でなければならぬ。家を構えんがための附属の園地ではなしに、畠を作るがために便宜の居住地を求めるとなると、そこには少しずつの稲作適地が見出される。そうして水田の増加はさらにより多く望ましいものであったゆえに、垣内はおいおいにその方面にも伸びたのであろう。ともかくも垣内には畠が最も多かったけれども、垣内の田というものも決して稀ではない。それがわずかな面積だけ引き離されて、売買寄進せられる実例が数を増して、後には垣内が田の所在を示す地区名であるかのごとき、観を呈するに至ったものかと見られる。