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キリストしんとのなぐさめ

基督信徒のなぐさめ

内村 鑑三

明治二十四年四月十九日いわゆる……「基督信徒のなぐさめ」警醒社書店、1924(大正13)年2月25日改版<br>“If I can put……「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1896(明治29)年12月1日<br>自序「基督信徒の慰」警醒社、1893(明治26)年2月25日<br>第二版に附する自序「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1893(明治26)年8月14日<br>回顧三十年「基督信徒のなぐさめ」警醒社、1923(大正12)年2月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,320 字 · 100 页

青空文庫

第一章 愛するものの失せし時

余はまたここにエベネゼル(助けの石)を立て、サムエルとともにこれに記していう「エホバここまで我を助け給えり」と(撒母耳前書七章十二節)。

大正十二年(一九二三年)二月七日東京市外柏木において

内村鑑三

第一章 愛するものの失せし時

我は死については生理学より学べり、これを詩人の哀歌に読めり、これを伝記者の記録に見たり、時には死体を動物学実※(「てへん+僉」、第3水準1-84-94)室に解剖し、生死の理由を研究せり、時には死と死後の有様について高壇より公衆に向て余の思想を演べたり、人の死するを聞くや、或は聖経の章句を引用し、或は英雄の死に際する時の状を語て、死者を悲む者を慰めんとし、もし余の言に依て気力を回復せざるものある時は余は心竊かにその人の信仰薄きを歎じ理解の鈍きを責たり、余は知れり死は生を有するものの避くべからざることにして、生物界連続の必要なるを、かつ思えらく古昔の英雄或は勇み或は感謝しつつ世を去れり、余も何ぞ均しく為し能わざらんやと、ことに宗教の助あり、復活の望あり、もし余の愛するものの死する時には余はその枕辺に立ち、讃美の歌を唱え、聖書を朗読し、かつて彼をしてその父母の安否を問わんがため一時郷里に帰省せしむる時讃美と祈祷とを以て彼の旅出を送りし時、暫時の離別も苦しけれどもまた遭う