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たいしかんのしまつきかん

大使館の始末機関

海野 十三

――金博士シリーズ・7――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,934 字 · 20 页

青空文庫

「ほら見ろ。何も知らず、金博士のやつ、今入ってきたわ」

博士は入口の扉をあけて、部屋の中へ入った。そして扉のハンドルを押して、扉をしめた。

とたんに、高声器から、だだだだンと、はげしい機関銃の音が聞え、画面で見ていると、扉と向いあった壁から濠々と煙が出て来た。要するに、それは扉をしめる拍子に自動式にそこを狙って前の壁の中に仕掛けてある機関銃が一聯の猛射を行ったものである。これが普通の人間なら、まだ扉のハンドルを外さないうちに、背中から腰部へかけて、蜂の巣のように銃弾の穴があけられること間違いがないのであったが、金博士には、それが一向筋道どおり搬ばない。博士は、平気な顔で、ちょっと自分の尻をがさがさとかいただけであった。

この光景を見て、醤は怒り、王老師はなげいた。

「王老師、あれは弾丸ぬきの機関銃を撃ったのですかい」

「おお醤どの。ふしぎという外ない。しかしまだあの部屋には、かずかずの始末道具があるから、まだ失望するのは早い」

室内の金博士は、のっそりと、シャンデリアの下に立った。すると、矢庭にそのシャンデリアがどっと音をたてて、金博士の頭の上に落ちてきた。